2019年1月16日水曜日

寒い冬は高齢者に一酸化炭素中毒が多い?対策は?


寒い冬になると一日中ストーブをつけっぱなしにすることもめずらしくありません。ニュースなどで一酸化炭素中毒の事故を見るにつけて、お年寄りが多い事に驚きますが高齢者に限った事でもなさそうです。

一酸化炭素中毒って?

一酸化炭素中毒は空気中の酸素が不足することで起ります。二酸化炭素の場合、酸素2個に対して炭素1つと結びついていますが、一酸化炭素の場合、酸素1つに対して炭素も1つになるので、空気中に酸素が不足している状態だと言えます。

空気中に少しあるだけなのに超危険

参照元URL:http://www.sattetg.co.jp/stg/okyakusamae_folder/cojiko.htm

こちらの資料を見てください、空気中にたった0.1%以上の一酸化炭素があるだけで死亡してしまうこともあるそうです。恐ろしいですね。

身近なストーブも危険

冬の風物詩であり、マスト商品である石油ストーブですが、こちらも一酸化炭素中毒アイテムに十分なることに注意が必要です。原因としては2種類あり、1つ目はストーブ自体になんらかの故障などがあること、もう1つが部屋に酸素が不足しているから起こる不完全燃焼です。不完全燃焼とは、酸素が不足した状態で燃焼することであり、つまり一酸化炭素が部屋に充満することにつながります。ちなみに不完全燃焼の画像はこちらになります。
参考URL:https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/03280102.html

不完全燃焼の場合、炎が赤色になるようです。青い炎の上の部分がオレンジや赤ではみでて燃えている場合は調整するほうがいいでしょう。

一酸化炭素はヘモグロビンと結びつくから危険?

人間の身体にある血液内のヘモグロビンは、酸素と結合し体の隅々の毛細血管に酸素を運んでくれます。一酸化炭素も体内のヘモグロビンと結びついてしまうのですが、親和性がなんと酸素の200倍だと言われています。酸素そっちのけでヘモグロビンは一酸化炭素と結びつくので酸欠になるのですね。

なぜお年寄りが危険なのか?

ニュースなどではストーブなどによる高齢者の一酸化炭素中毒事件がありますが、なぜ高齢者が多いのでしょうか?もちろん、高齢者が換気をせずにストーブをつけたまま部屋を密閉して利用していたからだということもあるでしょう。しかし、普通に使っていても若者よりも高齢者の方が一酸化炭素中毒になりやすいのかも知れません。高齢者に限らず、血液中のヘモグロビン濃度が薄い人と言った方がいいですね、つまり貧血気味の人は要注意だといいたいのです。

貧血の人は酸欠になりやすい

冬のストーブなど、若い頃の様に普通に使っていたのに一酸化炭素中毒になってしまった高齢者もおられるかも知れません。もしくは、一酸化炭素中毒までとはいかなくても、軽い酸欠状態になった方もおられるでしょう。高齢者に限らず、貧血気味の方は血中にヘモグロビン量が少なくなる傾向があります。その結果、部屋の空気中に一酸化炭素が現れ始め、少し吸い込んだだけでも酸素を運ぶヘモグロビンと結合してしまいますから、残りのヘモグロビンだけで酸素を運搬しなければいけません。その結果、健康な人よりも早く酸欠状態になるというわけです。

実は、私はひどい貧血なのですが、同じ様な経験をしました。朝起きてからストーブを密閉した部屋の中で付けていた時のことでした。起きてから3時間ほどしか経過していないのにものすごい眠気と息苦しさに気付きました。目もぼやけてしまっていた気がします。これはオカシイと思い、緊急用に病院でもらっていた鉄剤を飲んだのでした。するとあんなにしんどかったのに、眠気はとれ息苦しさもなくなりました。一酸化炭素中毒までではないとは思いますが、軽い酸素不足になっていたのです。実は、この時は自分が疲労のためにひどい貧血になってしまったと思っていたのですが、後になりまた酸欠による一時的な頭痛や軽い吐き気を意識したのです。これだけなら多分また強い貧血だと思っただけだったでしょう。しかし、料理をするためにガスコンロに火をつけた時、3つあるコンロのすべての火がつかなかったのです。これはいけないと思い、一酸化炭素中毒が思い浮かびました。しかし、後から母に聞いたところ、実は朝からガスコンロは発火に必要な電池切れでつかなかったとのことでした。電池切れのガスコンロのおかげで、自分の症状が貧血ではなく酸欠によるヘモグロビン不足によるものだったと知ることが出来たのです。症状は強い貧血と同じだったので、まぎらわしいですが同時に強い恐怖も覚えました。なぜ、ヘモグロビン不足による酸欠だと言いますと、換気扇と窓開けで換気をした時にすっと引いたからです。多分、これがひどくなると一酸化炭素中毒化していたでしょう。隠れ貧血の人はさらに注意が必要です。自分が貧血だと気付いていないので、気分が悪くなってもまさかヘモグロビン不足だとは思わないからです。

このことから、体が弱い赤ちゃんやお子様、お年寄りや貧血傾向にある方は、より冬のストーブやガスの不完全燃焼や部屋の酸素不足に注意する必要があるのではないでしょうか。

換気は必ず行おう~1時間に1回

ストーブの場合、1時間に1~2回の換気がのぞましいようです。しかし、1時間に2回は大変なのでせめて1回はするようにしたほうがいいです。実際私も1時間に1度の換気をしたところ、いつもより部屋の空気が澄んでいる気がしています。酸欠の怖いところは、特に息苦しさを感じていないのに起ることです。換気をする前も別に空気感が酸欠だなとは夢にも思っていなかったのです。換気をしてはじめてクリアな空気ではなかったと気付く程度です。しかし、換気するってなんだか面倒だなと思われた方もおられるかも知れません。

節約にもなるので一石二鳥

寒い冬に1時間に1度、5分の換気をすることは、せっかく暖かく成った部屋を冷ますみたいですが、実はけっこう灯油の節約になっています。一日中ストーブをつけっぱなしにしている場合で、ストーブの灯油を1日14リットル使う寒い地域の場合、1時間あたり5分の換気で1日で5分×約22時間=110分つまり約2時間くらいの稼働停止につながるので、灯油代はこうなります。灯油は1時間あたり約0.7リットル消費するとして、110分なら1.2リットル、灯油18リットルで1900円くらいとすれば1リットルあたり約105円なので、1日あたり126円、1カ月で3,780円の節約、1年で45,360円の節約につながります。

ここで、あれ?と思った方は正解です。いけませんね、こういう時だけ(いつもは寒いのが嫌なので冬の期間は3カ月でも長いと思っているのに)日本の気候を1年中冬にしてしまいました。1年と言いましても日本の冬の一番寒い時期は12月、1月、2月ですから12か月全部が冬なわけがないのです。ケーキでも食べて酸素を補ってあげなければ、いや、チョコにしようかな。ちなみに睡魔も換気不足による酸素不足だと言われていますので、あまりにも眠い時は窓を開けて換気するなどすれば眠気はおさまるようです。てなわけで、寒い3カ月の間に1日22時間くらいつけっぱなしにしているご家庭の場合、1年トータルで11,300円ほどの節約になります。

100均の磁石式のタイマーは便利

100均一には冷蔵庫に取り付けられる磁石式のタイマーが売っています。これを料理用とは別に2台購入しておき、1時間経過お知らせタイマー、5分の換気タイマー用としておくと便利ですよ。

たったの5分、だけどこの5分が健康維持になり、節約にもなりますのでぜひ換気をこまめにしてみてはいかがでしょうか。

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